雑記 星空のいざない 

 
 

2014年10月 1日 - SX極軸望遠鏡のアライメント

   
   


今年の北海道は夏の終わりまで空がすぐれなかった。



昼は青空が広がるものの陽が落ちると薄い雲が湧いてくる。そのような雲は空の低い所にあるので高い所に行けば漆黒の空が開けるはずだ。しかしながら燃料の高いこのご時世、80Km以上離れた十勝岳を頻繁に訪れるのは相当の贅沢といえる。そんな落胆気味の夏が終わり秋になると時雨の合間、良い空に恵まれる機会が増えてくる。

そのような久しぶりの好機にこそ問題が発生する。
怪しいほど輝く星が広がる空の下、機器調整不備のためフィールドにて分解調整を余儀なくされるのは天文ファンにとって悪夢である。


春先に分解掃除したSX赤道儀の DEC軸が安定しない。ガイドすると派手にハンチングを繰り返す。そこで締めるべきところを締めると今度は動きが極端にしぶくなる。軸の圧を保っているデルリンシートのグリスが固すぎたかもしれない。実にスイートスポットの狭い赤道儀なのだが長い付き合いである、今更文句を言っても始まらない。

その後星を捉えながら調整を繰り返すこと3回でおいしい状態に行き当たる。

これら過程でふと気の付いたことがある。9月27日に馬頭星雲を撮影した時だ。 DEC軸が固くてオートガイダーのキャリブレーションに失敗してしまう。仕方がないのでRAだけでガイドすることにしたが DECがマイナス方向にずれてゆく。何時もの傾向で気になっていたのだがガイド出来ているうちは真剣に考えなかった問題である。

これでは撮影もままならない。ふと最近読んだ天文雑誌に「 DECのずれは極軸高度の調整が効く」と書いてあったのを思い出す。しばし試行錯誤したところどんぴしゃりで DEC側のずれが嘘のように解消される。ガイド出来ているときよりも良い感じだ。

極軸高度調整を繰り返しているときにガイドカメラ写野と極軸望遠鏡を見ていると調整ノブ半回転程のずれが確認できた。極軸望遠鏡のレチクル上での状況はおよそ下の図のようになる。

架台の水平出し、極軸望遠鏡の時刻設定など設置時のおまじないをひとしきり行った段階で、2014年だと青い点のところが北極星を入れるべき場所になる。しかしこうしても DEC側が徐々に外れていく。これに対し赤い点の所に北極星を入れると DEC側のズレは無くなり安定する。

ガイドできているのと、ガイドが不要なほど偏差が無いのを比べれば後者が良いに決まっている。
 
解決策は極軸望遠鏡自体の光軸調整だが、要らないところ迄いじってしまいそうで今回は自重する。何時も対象がなんであれ、いじり過ぎで収拾がつくまで大いに時間をかけてしまう性格なのを自覚出来るようになったのはそれほど昔のことではない。今回は現状維持でいこう。なにせ幾分上側に北極星を入れればそれでいいだけだ。

しかし、ふと頭をよぎることがある。「RA側はどうなんだろう?」.. 一度に詰めてみる必要がある。


ガイド精度と言えば、ガイド用カメラの回転方向の向きも確認するのがいいだろう。

取付角度がずれているとそれぞれの軸のガイド動作は必ず相手方の軸に干渉してしまう。カメラのRA+/RA-、DE+/DE-がカメラ視野の左右上下に角度のずれなく取り付けられていれば、たとえばRAの訂正が行われたときDE側に影響が及ばないので不要なガイド動作は抑制される。


オートガイドの動作の落着きが気になるときは極軸望遠鏡のアライメントとガイドカメラの取付角度を見直してみるといいかもしれない。



 

   






















































 

SX極軸望遠鏡のレチクルパターン